vol.54 大泉学園のお店紹介

 皆さんこんにちは!東京学芸大学大泉寮の厚生副部長です。

私は料理の趣味以外にも、初めて訪れる土地の古地図・古文書を見て歴史に思いをはせるといった趣味を持っています。本当は一人暮らしごはんについて語りたかったのですが先人たちの自炊レポートを超えられる気がしなかったので、リトル我寮に新鮮味を加えるという意味も込めて今回は「大泉寮周辺の歴史散策」をテーマに語っていきたいと思います。

現在の大泉寮周辺は西武池袋線の駅やスーパー、豊富な飲食店など生活にとても便利な地域です。ちなみにスーパーといえば永楽ストアーという昔ながらの八百屋と肉屋と魚屋併設のお店がお勧めです。さらに、寮から徒歩で5分ほどの距離にある石神井公園には、今から550年ほど前、鎌倉中期頃から文明9年(1477年)にかけて建っていた石神井城址があります。『東京豊島史(豊島郷土史料研究会編、1915年)』によると文明9年、石神井城の城主であった豊島泰経は弟の泰明と挙兵して守護大名の上杉定正に背き、江戸城と河越城をつなぐ道を封鎖しました。そこで江戸から太田道灌が乱の鎮圧に向かい、江古田原・沼袋の戦いにて泰明が戦死、泰経が逃亡したことによって豊島氏が滅亡、石神井城は廃城となったとされています。現在は城の空堀と土塁が石神井公園内にあり、出土した品々は石神井公園ふるさと文化館において見ることができます。以前大泉寮のTwitterにも写真が掲載されましたが石神井公園はザリガニ釣りができるような池や豊かな緑があり、休日の散策にはうってつけです。特に私のお気に入りは、ドラマに出てくる茶屋と言ったらこれといった雰囲気のお店、豊島屋です。青いトタンの屋根に木でできたお菓子の棚、筆で書かれたお品書きなどは古いもの好きの人であればどストライクだと思います。開け放った座敷では駄菓子のほかにもラーメンやおでんを食べることができ、夏はかき氷、冬はみそ田楽など季節によって食べられるものも変わっているようです。

最後に私の愛用している散策用アプリ・サイト3つを紹介して終わろうと思います。1つめは宝探し感覚でいくらでも見ていられるサイト「歴史的農業環境閲覧システム」です。迅速測図(1886年)などと現在の地図との比較ができるので、自分の知らなかった神社や旧河道を見つけては独り喜びに浸っています。2つ目はストリートビューが便利すぎる「Google Earth」です。最初に紹介した歴史的農業環境閲覧システムで気になる場所に目星をつけておき、実際に散策する計画を立てるうえで活用しています。そして3つ目はさらに詳しく調べたくなった時に使う「国立国会図書館デジタルアーカイブ」です。迅速測図が作られた時代より以前の絵図やその地域の歴史が書かれた書物を家に居ながらにして読むことができます。

ここまでおよそ共感されないような私の趣味について語ってきましたが、リトル我寮を読んでいる皆さんには寮の近くに都会のオアシスとなる場所があるのだな、ということが伝わっていれば幸いです。お付き合いいただきありがとうございました。

東京学芸大学大泉寮

全国から学生が集う東京学芸大学の男子向け学生寮です。

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